小麦全粒粉でも血糖値は上がるのですが…。
- 糖質制限
学校が長期休みになると、通勤ラッシュの時間帯でも車が全然走ってないし、それどころか通勤の人が居なくなる、なんて話をちょこちょこ書いてます。
ところが、帰るときは車も人も多いんですよ。
朝出かける人が少ないのに、なんで帰る人が多い?
あなた方はドコから来たのだ?
誰かこの理由を知ってたら教えて欲しい、あらてつです。
まあ。
どうでもいい話なんですけどね。
さて。
話変わりまして、お客様からメールでこんなご質問をいただきました。
「ネットに全粒粉のパンとかパスタなら食べて良いって書いてあったんですが大丈夫ですか?」
う〜ん。
同じご質問を当店のお客様やブログの読者の皆さんからいただくんですが、これって微妙なんですよね…。
結論から言えば、まだ糖尿病になっていない方なら、ある程度効果はありますが、すでに糖尿病を発症されている方にはあまりお勧めできません。
境界型の私ですら、含まれている糖質の量だけフツーに血糖値が上がります。
詳しく説明していきますね。
あ、ここで言う全粒粉は小麦の全粒粉を指します。
その小麦全粒粉ですが、読んで字のごとく小麦を丸ごと粉にした小麦粉です。
18世紀に小麦の精製技術が発明されるまで、一般的に使われていました。
それまでのパンは、全粒粉を使った硬いパンが普通でした。 逆に言うと、アルプスの少女ハイジで、主人公のハイジの
「白いパンが食べたい」
ってセリフがあるくらい、白い小麦粉を使った白いパンは、一般的ではありませんでした。
で、小麦全粒粉と普通の白い小麦粉の違いなんですが、小麦全粒粉は、外皮以外は全部粉にします。
お米に例えると、玄米みたいなもんです。
薄力粉や強力粉といった一般的に売っている小麦粉の場合、精製の段階で小麦の外側を削って粉にします。
玄米を精米して白米にするのと同じです。
なので、同じ重量の小麦全粒粉と小麦粉を比べると、精製されていない小麦全粒粉の方が、お米の「ぬか」にあたる部分が含まれているため、食物繊維などが多く、その分、重量比で糖質含有量が低くなります。
上記理由により、重量が同じなら小麦全粒粉の方が普通の小麦粉より糖質含有量が少ないので、その分血糖値は上がりません。
ですが、白い小麦粉に比べたらレベルの話で、劇的に糖質が減っているわけではないので、糖尿病の方が食べた場合、含まれている糖質分だけ血糖値は上がります。
あと、精製すると粉の表面積が大きくなり、消化酵素が結びつきやすくなって、消化吸収が良くなります。
なので、通常の小麦粉は、小麦全粒粉に比べると短時間で血糖値を急上昇させてしまいます。
それに比べて小麦全粒粉は、精製した小麦粉よりは消化吸収のスピードが遅いので、急激な血糖値の上昇は起こりにくいです。
でも、これもあくまで白い小麦粉に比べたらという話で、結局のところ糖質を摂ることには変わりありません。
含まれている糖質の分、血糖値は上がります。
ただ、どうしても主食をやめられない方は、一日一食だけ玄米や小麦全粒粉などの未精製の糖質なら、食べることも已む無しです。
糖質制限は、続けてこそ意味があります。あれもダメこれもダメとなってしまうと、結局は途中で挫折してしまいます。
挫折してしまうことに比べれば、これらの未精製の糖質をうまく食事に取り入れて、糖質制限を続ける方がよっぽどいいです。
という訳で。
ど〜しても主食の類がやめられないと仰る方は、上手に小麦全粒粉などを糖質制限に取り入れて、続けられるように工夫してみてください。