糖尿病の誤解 カロリーの誤解編
- 糖尿病
昨日の夕食は、“チキンドリアのお米抜き”でした。次は“きつねうどんのうどん抜き”に挑戦しようと考えてる、あらてつです。
最近、立て続けに電話やメールでご質問頂いているのは、当社であつかっている糖質制限食食材のカロリーについてです。
例えば、「大豆パン、大豆フィナンシェって、一個あたり何カロリーですか?」
とか、
「何故、カロリーの表記が無いのですか?」
うーん
「江部康二先生の本を読んだ」とご質問の電話を掛けて来られる方も多いです。
糖質制限食の良いところは、いちいちカロリー計算しなくてもいい点なんですが…。
ここで、糖尿病の誤解がまた出てくるのですが、血糖値を上げるのはカロリーではなく、「糖質」なんですね。
どういうことかと言いますと、カロリーを制限しても、糖質を食べている限り血糖値は上がります。
一般的な糖尿病治療食で言う、「1単位80kcal」、例えばオリーブオイル80kcal分と食パン80kcal分、どちらが血糖値を上げると思われるでしょうか?
世間一般的に思われているのは、「アブラの方が体に悪いからアブラが血糖値を上げる」ですが、実際に血糖値を上げるのは
食パンの方なんです。
オリーブオイルを80kcal摂ったって、血糖値に影響を与えません。けれども、食パン80kcal分食べれば、即座に血糖値は上がります。
ここに「1単位80kcal」の食事制限の恐さがあります。
制限カロリー内であれば、糖質だろうが脂質だろうが、何だって食べてもいいと解釈してしまう可能性が大きいのです。
現に、糖尿病の方で、「食事減らしたからその分ケーキ食べてもいい。」とか、「制限カロリー内やし、おやつ食べる」なんて仰る方、沢山おられます。
「1単位80kcal」を指導してる方々は、「食事はバランス良く!」なんて仰ってますが、実際おこっているのはこんな誤解なんです。
くどいですが、血糖値を上げるのは「カロリー」ではなく「糖質」です。
糖質制限食がカロリー計算をしない理由は、血糖値を上げる「糖質」を制限するからなんですね。
糖質を制限する限り、血糖値は上がりませんから、食事量が極端に多いなどを除く常識の範囲であれば、カロリー計算は必要ありません。
「糖質制限食」と「1単位80kcal食事制限」との大きな違いはここにあります。
<つづく>