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続,糖尿病と糖質制限 アブラのウソ編

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梅雨に入ったというのに、まるで秋のような空が広がっています。これってもしかして温暖化の影響なんでしょうか、心配ごとの種が増えたあらてつです。

昨日は、「飽和脂肪酸が含まれているのは、動物性のアブラだけじゃないですよ。」でしたね。

今日はその続き、「飽和脂肪酸は血液をドロドロにしてコレステロールを増やす」のかを書いていきますね。

世間一般では、昨日も書いたように、動物性のアブラ(飽和脂肪酸)は体に悪く、植物性のアブラ(不飽和脂肪酸)の方が体にいいなんてまことしやかに言われております。

けど、これってほんまですかねぇ。

栄養関係の本やら冊子見ておりますと、「動物性のアブラ(飽和脂肪酸)を摂り過ぎると、悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪が増加し、動脈硬化の原因になります。」と必ずと言っていいほど書いてあります。

だがしかし、

ここで思い出していただきたいのが、これまでに江部康二先生や私のブログで出てきた、コレステロールの話やアメリカ・イギリスでの調査結果です。

以下、江部康二先生のブログから抜粋および私のブログを再掲しますと、

『LDLは、末梢の組織に細胞膜の原料などになるコレステロールを運んでいきます。よく「悪玉コレステロール」と言われていますが、違います。人体に必要なものです。
中略
LDLの中で小粒子LDL(小さくて高密度のLDL)は、『真の悪玉』である酸化LDLに変化しやすく危険な存在です。
酸化LDLは、血液中で異物と見なされて大食細胞という免疫系の細胞に取り込まれていき、血管内皮細胞内でコレステロールを蓄積させ動脈硬化を起こし、心筋梗塞のリスクとなります。酸化していない普通のLDLは、異物ではないので血管内皮に障害を起こしません。
もう一回強調しますが、本当の悪玉は酸化LDLと結合したコレステロールだけなのです。
中性脂肪が多くてHDLコレステロールが少ない人は、小粒子LDLがたくさんある可能性が高いので要注意です。 糖質制限食を実践している人は中性脂肪が減少し、HDLコレステロールが上昇するので大丈夫なのです。
中性脂肪値は、糖質制限食で速やかに減少します。』

(江部康二先生、6月9日ブログより)
これも何度か書いている話なんですが、アメリカでは、ここ30年間の間で脂肪の摂取率は減少しています。ところが、です。脂肪摂取率が下っているのに肥満率は倍以上に増えています。糖尿病患者数に至っては、1995年から2005年の10年間で2.6倍に増加しています。
脂肪の摂取率は減っていると書きましたが、近年、逆に摂取量が増えているのは「糖質」なんですね。 要するに、脂肪を減らしても肥満は減らないし、心筋梗塞やら糖尿病のリスクも減らないってことです。
それが証拠に、UKPDS(江部康二先生の4月22日のブログ参照)の研究調査結果や、アメリカでの循環器病学会での報告では、「脂肪の摂取を減らしても、心筋梗塞は減らない」と出ています。
じゃあ、何がこれらの病気の原因かと言いますと、同じくアメリカでの循環器病学会では「糖質の摂取が多い食事の人は、心筋梗塞が多い」と報告されています。

(あらてつ6月8日ブログより)
引用が少し長くなってしまいましたが、「動物性のアブラ(飽和脂肪酸)とり過ぎると、悪玉コレステロール(LDL)や中性脂肪が増加し、動脈硬化の原因になります。」の、“LDLは悪玉コレステロール”が間違った認識であるのが分かりますし、中性脂肪の増加や動脈硬化の原因は脂質ではなくて、糖質の過剰摂取やそれによって起こるグルコーススパイクによるものです。動物性の脂質(飽和脂肪酸)の取りすぎではありません。

本当に動物性の脂質(飽和脂肪酸)の取りすぎで中性脂肪が増えるなら、糖質制限によって中性脂肪が下る説明がつきません。

ここでもまた、アブラについての“うっそぴょーん”と“根拠のない思い込み”があることをわかって頂けたのではないでしょうか。
<つづく>

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