普段の血糖コントロールが悪くて太っていると、運動してもほとんど効果はありませんってなお話。
- 糖質制限
京都にも緊急事態宣言が発令されました。
ですが、日本で最大の緊急事態は、無能な政治家どもが政権を握っていることだと思う、あらてつです。
もはや政府の体をなしていないですね…。
で。
話は変わるのですが。
ほぼ毎日カフェハルディンさんで昼食を摂ってTwitterに上げているのですが、カフェハルディンさんが休みの日は、他の店に昼食を食べに行きます。
ですが、行き先は普通(?)の飲食店なので、糖質制限メニューなんてありません。
ランチメニューのご飯抜きとなります。
おかずの内容によっては糖質が多めになったりするので、血糖値を下げるため
「食後に速歩で30分歩きます」
とツイートしたところ、
「速歩じゃなきゃダメですか?」
とご質問頂きました。
結論から言うと、
「普通に歩いてもほとんど効果ありません。」
え?病院で聞いてた話と違う!と思われるかと思うので、順番に解説します。
よく糖尿病の予防と治療には、
「食後30分に30分の運動が効果的」
とお医者さん&栄養士さん&その他医療関係者が仰っしゃいます。
だがしかし。
こんなこと言ってる方々、自分達で被験者集めて実証したことないですよ。
正確には
「食後30分に30分のそこそこの強度のある運動が効果的な場合もある」
です。
気がついたら10年以上前になっちゃってますが、2009年、東海大学の大櫛陽一先生が運動と血糖値について共同研究されまして、私、コーディネーターを務めさせて頂きました。
2型糖尿病患者の方数名で、通常のカロリー制限食と糖質制限食、運動あり、なしで食後血糖値の変動を調べたのですが、有り体に言うと上記のようなお医者さん達が言う程の効果は出なかったんですね。
具体的には、普段から血糖コントロールが良好で太っておらず、インスリンの基礎分泌がある程度残っておられる方は、「食後30分に30分の運動」(この時は上り道を速歩き)で、血糖値が下がり十分な効果が出ました。
ところが、普段の血糖コントロールが悪くて太ってる方の場合、ほぼ血糖値が下がりませんでした。
もうちょい詳しく説明すると、
・基礎分泌インスリンがある一定以上不足している段階の糖尿病患者には、運動療法の効果がほとんどない。
・BMI25以上の糖尿病患者も、運動効果はほとんど期待できない。
との結果になりました。
私自身も何度か糖質を食べて実験しましたが、散歩程度の速度なら、1時間以上歩いたところで全然血糖値は下がりませんが、上り坂のある道を競歩並のスピード(のつもり)で歩けば、血糖値が160mg/dl以上あっても、20分で70台まで下がります。
因みに最大の下げ幅は、気合入れた速歩30分で、180mg/dl→64mg/dl でした。
私の場合、それなりに鍛えて来てたので、年の割には筋肉量も維持できてますし、体重もずっと一定の数字をキープしています。
それでもただ歩いただけでは、ほとんど血糖値は下がってくれません。
なので、普段のコントロールが悪くて太っている方が歩く程度の運動では効果がないのは、十分以上に納得がいきます。
つまるところ、普段の血糖コントロールと適正体重の維持がいかに大切かということですね。
普段の血糖コントロールが悪ければ、新型コロナに感染した場合、重症化するリスクが高まると言われています。
読者の皆さんも、くれぐれもお気をつけくださいませ。