糖尿病を発症してしまえばGI値なんて関係なく血糖値は上がります。
- 糖質制限
今年の8月は、観測史上最高に暑い8月になったなんてニュースで言ってました。
その所為かどうか分かりませんが、ヒグラシの鳴き声を1回しか聞いてません。
それどころか、ヒグラシ以外のセミの声も殆ど耳にしませんでした。
セミ自体が減っていると以前から言われてますが、ここまで鳴き声を聞かない夏は初めてです。
台風も年々大きくなりますし、この先いったいどうなってしまうのか?
取り敢えず家を建てるなら、沖縄みたいな台風に強い家にしようと思う、あらてつです。
まあ、そんな予定なんかないんですけどね…。
さて。
話は変わります。
時折、GIについてご質問をいただきます。
こんな感じです。
「糖尿病なんですが、GIが低いものは食べていいんでしょうか?」
聞けば、
「○○はGIが低いので、糖尿病患者の方にお勧めします。」
とか、
「糖尿病になったら、GIが低い食品がいいでしょう。」
と、サイトに書いてあった、若しくはダイエット向けの食品に書いてあったと。
お医者さんでも「低GI食品は糖尿病に良い」と仰る方がおられます。
それって本当なのか?
結論から言うと、糖尿病を発症してしまった状態なら、GIに関係なく含まれている糖質分だけ血糖値は上がります。
ウソだと思ったら、2型糖尿病を発症して血糖自己測定器をお持ちの方、低GIと言われている玄米なりパスタなり食べて測ってみてください。
見事に血糖値上がりますから。
で。
血糖値の前に、そもそもGIってなに?を説明しますね。
GIというのは、グリセミック指数 (glycemic index) の略で、食品に含まれる糖質が吸収されて血糖に変わる速度を指数にしたものです。
数字が大きければ大きいほど、血糖値の上がるスピードが早い食品ということになります。
ちょっと話は飛びますが、以前、お医者さんが糖質制限を批判しているサイトを見つけました。
その方曰く、
「糖質制限は、糖尿病治療で重要なGIを無視している云々カンヌン…」
おいおい。
私ごときがGIについて説明して、この方の知性を侮辱したくはないですが、この認識は酷いです。
GIってのは、健常人で計測した数値でして、糖尿病を発症された方で計測した数値なんて聞いたことないです。
実際、糖尿病患者さんに、低GIで血糖値を上げないと言われている玄米を食べてもらって食後血糖を計ったら、皆さん軽く200mg/dlを越えますし、症状が進んだ方なんて、400mg/dlを越える方もおられます。
玄米に限らず、他の低GIと言われる食品、例えば全粒粉100%のパンでも、ライ麦100%のパンでも同じ事が起こります。
糖尿病である程度症状が進んだ方は、血液中に取り込んだ糖の処理が追いつきません。
ですから、低GIといわれる食品でも、食べればそれに含まれている糖質の分だけ、血糖値は上がってしまいます。
もう一回書きますが、GIというのは、糖質が吸収されて血糖に変わる速度を指数にしたものです。
数値が小さいと云えど、健常な人なら血糖値が急激に上がらないだけで、糖質を摂っていることには変わりありません。
したがって、糖尿病を発症してしまっていたら、血糖値は上昇します。
しかも、この「GI」自体がけっこういい加減な数値なもんでして、基準にする食物によっても数値が変わりますし、研究者によっても数値が違います。
要するに、明確な基準がありません。
ですから、GIはダイエットや糖尿病予防が目的の方が、食事するときの目安にされる分にはいいですが、糖尿病になってしまった方は、「GIが低いから大丈夫」と思って食べてしまうと、エライことになるのでお気をつけくださいませ。