ロカボやら糖質40%オフでは高血糖を起こしますよってお話。
- 糖質制限
昨日、ローソンのブランパンを食べて血糖値がダダ上がりした画像をインスタグラムに投稿したら、数名の方から「ブランパンって上がるんですか?!」とコメント頂きました。
糖質制限を長く続けておられる方は、割とご存じだったりするのですが、最近始められた方は、皆さん知らないんですね。
まあ、ローソンのブランパンだけじゃなくて、その他ロカボ商品や糖質40~50%オフなんてのは、軒並み血糖値が上がります。
前回、ロカボでは血糖コントロールなんて出来ません、てな話で終わってましたが、もう少し詳しく書いてみますね。
最近流行りの、糖質量を総摂取カロリーの4割以下、1日の糖質量を150g以下に抑える「緩やかな糖質制限」や1回の糖質摂取量を40gまでとする「ロカボ」では、当たり前ですが血糖コントロールなんて出来ませんし合併症も防げません。
それは何故か?
前回のこちらを思い出してください。
1gの糖質が2型糖尿病患者の血糖値を約3mg/dl上昇させます。
例えば、一回の糖質摂取量が40gだとすると、40g✕3mgで120mg/dl血糖値が上がります。
空腹時血糖値が100mg/dl~110mg/dl未満と正常な数値でも、40gの糖質を摂取すれば、そこから120mg/dlも血糖値が上がるわけですから、血糖値のピークは220~230mg/dlとなってしまいます。
糖尿病合併症は、血管が傷害されることによって起こります。
食後血糖値が180mg/dlを超えると、血液中の糖によってリアルタイムに血管の内側が傷つけられます。
ここを簡単に言うと、糖そのものが血管にとって良くないものなんですね。
高血糖の状態が続けば続くほど糖が血管を傷めていきますから、血管がボロボロになっていくのは分かりますね。
血管がボロボロになったらどうなるかと言うと、
・目の血管がやられてしまうと網膜症で失明
・腎臓の血管がやられると腎障害で透析
・足の血管がやられると足の切断
・心臓の血管がやられると心筋梗塞
・脳の血管がやらえると脳梗塞
となります。
また、現在の糖尿病治療では
『グルコーススパイク(空腹時血糖値と食後高血糖値の差)が大きいほど、大きな血管の内皮が傷付けられ、動脈硬化になりやすくなり、心筋梗塞や脳梗塞などの合併症の危険性が高まる』
ことが分かって来ています。
緩やかな糖質制限やロカボでは、100mg/dl~110mg/dlから220~230mg/dlへと、120mg/dlもの血糖値の上昇とグルコーススパイクを、1日3食、食事の度に繰り返すのですから、理論的にも合併症の予防は不可能なのがお分かり頂けると思います。
くどいですが、上記のように、ロカボや緩やかな糖質制限では、食後高血糖は防げません。
「ロカボ」「適正糖質」なんて謳って、何となく良さそうなイメージで販売してますが、欺瞞以外の何物でもないので、くれぐれもお気をつけください。