薬で無理やり血糖値やHbA1cを下げると、眼底出血したり死亡率が上がったりするお話。
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- 糖質制限
先日、秋物を引っ張り出していると、タンスの奥から高校生のときに履いていた27インチのジーンズが出てきました。
懐かし~と思って履いてみると、十分履けます。
当時、ジーンズは27インチからあったのですが、今は29インチが最低サイズです。
私、29インチだとブカブカなんですよね…。
これってジーンズだけじゃなく、その他のパンツ全般こんな感じで、正味な話、履けるパンツがなくて苦労します。
せめて28でいいから復活してくれと切に願う、あらてつです。
まあ、この体型を保ててるのも、糖質制限のお陰なんですけどね。
で。
糖質制限のメリットのお話ついでに。
糖質制限は、始めたその日からリアルタイムに血糖値が下がったり、数日で尿糖が消失するなど、効果が素早く現れるのが利点の一つです。
ですが、HbA1cや他の数値に関しましては、改善にはある一定の時間が掛かります。
まあ、HbA1cは、過去2〜3ヶ月で摂取した糖の平均値を表すので、当たり前っちゃあ当たり前なんですが。
で、血糖値やHbA1cなどの数値が改善しても、一時的なものでは意味がありません。
良好な血糖コントロールを保ち続けることではじめて、網膜症や腎臓障害、神経障害による足の切断、動脈硬化による脳卒中・心臓病などの合併症を予防することができるのです。
余談ですが、いくらカロリーを減らしても、摂取エネルギーの60%が糖質になってるカロリー制限食では、食後高血糖を引き起こしますので、良好な血糖コントロールを保つなど、何をどう考えても不可能な話です。
戻ります。
糖質制限に継続して取組むことによって、まず短期的に血糖値が改善、その後、HbA1cなど長期的な数値が改善していき、結果、糖尿病の悪化や合併症を防ぐことが可能となります。
継続は力なりってやつですね。
まあ、糖質制限だけでなく、何事においてもそうですけど(笑)
あと、一般的な糖尿病治療で、インスリンや血糖降下剤などを使って急激に血糖値を下げた場合、眼底出血が起きることがあります。
服薬・投薬での血糖値改善の速度が速ければ速い程、網膜症の悪化率が髙いとの論文報告もあります。
ですが、糖質制限で血糖値が改善しても、眼底出血が起こったという報告は聞いたことがありません。
糖質制限に取り組めば、薬を使う以上のスピードで血糖値が改善するにも関わらずです。
理由は分かってないのですが、薬で無理やり血糖値を下げることで、生体に何らかの負担が掛かったのではないかと考えられます。
薬で無理やり下げることで悪影響を及ぼした、こんな話もあります。
2011年に第71回米国糖尿病学会学術集会で、
「2型糖尿病患者を対象に強化療法と標準療法を比較したACCORDでは、強化療法群で死亡リスクが有意に上昇した」
と報告されました。
簡単に言うと、
「薬を使ってHbA1cを大幅に下げた被験者の死亡率が、そうでない被験者に比べて高くなった」
との報告です。
因みに、死亡率の増加を受け、ACCORDは中止になりました。
ところが、糖質制限だと、眼底出血と同じく、HbA1cが大幅に改善して死亡したなんて話になりません。
以前、このブログの読者の方から、糖質制限に取り組んで1年で、HbA1cが 7.3→4.7 に改善されたとコメント頂きましたし、この方以外にも、キッチリと糖質制限におられる方は、皆さん正常値以下の数値になられています。
そうそう、上記ACCORDの強化療法と標準療法の目標数値ですが、
強化療法が、6.0%
標準療法が、7.5%
なので、4.7の改善でなんら不具合が出ないという事が如何に凄いか、お分かり頂けるかと思います。
<つづく>