我慢できないのは患者が悪い…のか?
- あらてつ的雑感
今日からクリストフが日本に来ます。
荷物が山盛りやゆうんで、昼から関西空港まで迎えに行ってきます。
日曜日まで京都に滞在する予定なので、9月にまとめきれなかった商談、キッチリとしたいと思ってます。
もちろん、通訳の方一緒ですが(笑)
いつになったら通訳なしで商談が出来るようになるのでしょうか。
最近、心が折れ気味の、あらてつです。
折れる心と裏腹に、間もなく素晴らしい新商品が出ますので、皆さん乞うご期待です。
話は変わって、最近よく考えることがあります。
私が減量指導したスポーツ選手、他の選手の倍以上しんどい練習しますし、とことん自分を追い込めます。
ですが、食べ物、特に甘いモノを我慢できません。
試合前の減量に失敗しました。
私が尊敬する経営者の方、事業でも成功されてますし、仕事に臨む姿勢はストイックそのもの。人格的にも素晴らしい方です。
ですが、この方も甘いモノが我慢できません。
いっとき良かった糖尿病のコントロール、最近悪くなってきています。
他の患者さんでも、上記の二人と同じような方、大勢おられます。
なんで吐くほど辛い練習を毎日できるだけの精神力があるのに、甘いモノが我慢できないのだろう?
しかも、一生食べられない訳じゃない、試合が終われば食べられるのに。
何故、仕事では徹底して自分に厳しく、成果を追い求めていくことができるのに、甘いモノが我慢できないのだろう?
今ならまだ合併症にならずに済むのに。
ずっとこのように思っていました。
普段からいい加減で自己節制が全くできないなら話は別ですが、練習や仕事で自分を追い込める人達が、何故、甘いモノくらい我慢できないのだろうと。
普段からよっぽどしんどいことを乗り越えてきてるのに。
何故なのか?
ここから先は、あらてつの素人考えで根拠も何もないので念の為。
このタイプの方達、もしかしたら、某方の精神疾患若しくは発達障害があるのではないかと。
他に例えが見つからないので、適切ではないかも知れませんが、精神疾患•発達障害と書いたのですが、つまりは、脳の理性を司る部分が、一般の方、といえばこれも語弊があるかもですけど、より未発達なんではないか?と。
ですが、この考え方は間違ってるんじゃないかと最近思うようになって来たんですね。
少し話が違いますが、お医者さんがコントロールの悪い患者さんによく言う、
「治す気あるのか?」
先程書いた「普段からいい加減で自己節制が全くできない方々」は、確かに「治す気あるのか?」ですが、「普段は厳しいのに甘いものだけにはとことんアマイ」方々に、「治す気あるのか?」は違うんではないかと。
あ、糖尿病が改善するはずもないカロリー制限を根拠もなく患者に押し付けて、挙句、数値をめちゃくちゃにしておいてこの言葉を吐く連中は論外ですよ(笑)
私の師匠がよく言ってた言葉なんですが、
「選手が勝ったのはその選手が頑張ったから、負けたのはトレーナーの教え方が悪かったから。」
よく、「なんでこんなことができないんだ!」と選手に言う指導者がいますが、「できるように分かる言葉で伝えられなかったオマエが悪い」と最近強く思います。
自分ができるからといって人ができるとは限らないし、その選手に対して自分が受けてきた指導や今の自分の指導が合っているかと言えば、そうじゃない場合が往々にしてあります。
その選手に合わせた指導ができないと、指導者として失格だなと。自分を含めてですけど。
ちょっと話が逸れました。
これって、患者さんにも当てはまるんじゃないかと思います。
選手の指導と少し話がずれるのですが、
例えば、「普段は厳しいのに甘いものだけにはとことんアマイ」方達に「治す気あるのか?」
ではなくて、
「なんでこの方達は、練習や仕事はストイックになれるのに、食べることだけが我慢できないのか?」
と考えて、その患者さんの為の治療を模索するのが本来なんじゃないかなと。
まあ、口でゆうのは簡単なんですが(笑)
その点、江部康二先生、外来診察でとても長い時間患者さんの話を聞いておられますし、薬のことなども時間を掛けて説明されます。
よく患者さんから言われるのが、「江部先生ってお医者さんじゃないみたい」って(笑)
裏を返せば、それだけちゃんと説明して診察する医者が少ないってことなんでしょうね。
私も、江部康二先生と行きつけ(?)の耳鼻科の先生以外、あ、祖母を看取ってくださった某病院の先生もですね、この3名以外、診察で理解できる言葉でちゃんと話をしてくれたお医者さんに会ったことないですから。
出来ないことを選手や患者の所為にするのは簡単です。
ですがその前に、「自分の教え方や治療が本当にその人に合っているのか?」と自問することが必要なんじゃないかな思いました。
自戒の思いでもありますが…。