続・運動せずに脂質燃焼 新たな糖尿病薬に期待…していいのか???
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昨日の話に出てきた、カメが住んでる池の横が駐輪場になってまして、そこにベンチが置いてあります。
最近、そのベンチの上に小さな動物の足跡がついてるので、近所に住む野良猫だと思ってました。
ところが先日、休憩しようと池のほとりに出ると、木の間でガサガサと動く音がします。
何だろうと思って見てみると…
「猪神様じゃ~!」
子どものイノシシでした。
春は出会いの季節です。
次は、ナニが出てくるのか、少々楽しみな、あらてつです。
まさかクマはでないでしょうけど…。
クマもイノシシも関係ないですが、昨日の続きいきましょうか。
アディポネクチンのお話でしたね。
アディポネクチンというのは、脂肪細胞から分泌されるタンパク質の一種で、インスリンの働きを高めたり炎症を抑えたりするホルモンだそうです。
これだけ読むと、なんだか糖尿病に良さそうなホルモンだと思いますよね。
で、今回、
「アディポネクチンが、筋肉細胞で働いて糖や脂質の代謝を高めて体内での燃焼を進め、運動したのと同様の効果果たす。」
を前出の東京大学の研究チームが突き止めたそうですが、ちょいと問題が。
健康な人は、上に書いてあるように、脂肪細胞からこのホルモンが出て、筋肉中での脂肪の燃焼を促すそうなんですが、脂肪細胞が肥大すると分泌されにくくなるそうで、糖尿病やメタボリック症候群の人は、このホルモンが出にくいらしいんです。
そこで、研究チームは、アディポネクチンの働きを活性化する薬が開発できれば、薬を飲んだだけで運動したのと同じ効果が期待できると、新薬の開発を目指しているそうです。
新しい薬ができれば、高齢や足腰の病気で運動できない人の、糖尿病などの生活習慣病の治療に役立つだろうとのことなんですね。
でね、この記事を読んで、正直、う~んと思いました。
糖質制限なら、運動して薬に頼らんでも治療できるのに…。
以前、江部康二先生の出張のお伴をさせて頂いた時、新幹線の中で、
「これ、見てみろ。」
と一冊の医療情報誌を渡されました。
そこには、「新薬でHbA1cが0.3%下がった!」と大々的に載っていたんですね。
江部康二先生、
「大金かけて開発した薬で、たかだか0.3%下がったなんて瑣末なことで大騒ぎしている。糖質制限食なら、0.3%どころの話じゃない。しかも、大金もかからん。なんでそれが分からんのだろう。」
とボソリ。
まさに、仰る通りです。
恐らく、今回の新薬の研究にも、とてつもないお金と時間と労力がつぎ込まれるでしょう。
でも、この薬飲んで、メタボな方が運動した以上に痩せるとは思えませんし、糖尿病が劇的に改善されるとも思えません。
だって、現状の糖尿病薬で素晴らしい改善!なんて話は聞いたことないですし、大金かけた薬で改善されるHbA1cが、たかだか0.3%ですから。
で、最終的に効かない薬を、お金払って飲まされるのは、患者さんですからねぇ。
新薬を研究されるような皆さん、恐らく私なんかよりよっぽど優秀な頭脳をお持ちで、山盛り勉強をされてこられたことと思います。
ちょっと視点を変えるだけで、素晴らしい医療が展開できると思うのですが、いかがなものでしょうか。
それとも、大金かけて薬を開発する方が、なんかイイことあるんですかねぇ。
前回と今回のブログは、京都新聞4月1日の記事を参考、抜粋させて頂きました。
京都新聞さん、ありがとうございます。